【パターンランゲージ】「萌える絵の描き方、コツ、アドバイス、初心者がやることなど」の分析

パターン・ランゲージ分析

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「萌える絵の描き方、コツ、アドバイス、初心者がやることなど(URL)」

パターン・ランゲージとは

【第一回】パターンランゲージとは何か?良い絵とは?クリストファー・アレグザンダーから考える

【第二回】C・アレグザンダーのパターン・ランゲージとはなにか?このサイトの目的について

分析

客観性

具体例

・脳内で組み立てる(主観)ではなく、できるだけ「よく観て(客観)」描くと絵がうまくなるというパターン

主観と客観の二分的な考えは少し検討すべき余地がありますが、脳内のモードを変えるというのは「右脳で描く」という方法論にすこし似ている気がします。

具体性

具体例

・絵のアドバイスするときには、抽象的にではなく具体的にアドバイスしたほうがいいケースがある

これは状況やアドバイスを受ける人の絵や性格に依存するので一概にはいえない。たとえば「足が悪い」という抽象的なアドバイスより、「足の比率が悪い」という具体的なアドバイスのほうがわかりやすい。さらに「足の比率は~対~がいい」といったような具体的な正解を提示できるとよりわかりやすい。

こうしたものは「足し算」のように正解がある場合は簡単だが、正解がない場合は難しい。1+1=3という答えに対して、計算が間違っている、1+1=2だというようなアドバイスは簡単だ。しかし「目が悪いから大きく描いたほうがいい」というアドバイスは具体的だが、正しいかどうかはわからない。その人の美的感性からいって目が小さい方がかわいいのかもしれないからだ。この場合は「一般的な萌えの比率」というものがある場合、そうした一般的な比率とはかけ離れていることがかわいく見えない原因かも知れないというアドバイスは適切になるケースがある。つまり、世間一般的な指標としてはこの方がかわいいと思われる、というようなアドバイスの方向性がある。しかしその場合でも個性と非個性の対立になりかねないので難しい。「なるほど、こうしたほうが世間ではかわいいと思われるのか、自分の絵柄も自分では可愛いと思う、どう描くべきだろうか?」と思わせるようなアドバイスの仕方が適切なのかも知れない。つまり、一方的に正解を押し付けるのではなく、こういう可愛さの基準(アドバイスする人の主観的な基準にせよ界隈に存在する客観的な基準にせよ)もあるという尺度のひとつを提示するということだ。

・自分の絵を自己分析するときにも「具体性」は役に立つ。なぜ自分の絵が美しくないのか?「どこ」が「どのように」なっていて、「どのように」すれば美しくなるのか?と検討することができる

アドバイスする人がいない場合は自分で考える必要がある。

反復(昇華、対照)

具体例

・他の尺度と自分の尺度を見比べ、ひたすら反復する(あるいは昇華させる)

ネットにある資料や本の資料、あるいは自然からヒント(上のケースで言えば「尺度(基準)」)を見つけ、自分の「尺度」と照らし合わせてみる。他の尺度のほうを採用したほうがいいと思った場合はそれを採用し、自分の絵柄として組み込む。納得できない場合は改変する。これを繰り返して自分の美を追求する。

調和

バランス(比率)

具体例

・人間には自然(というより一般的・普遍的というべきか)な比率が存在するその比率に合わないと人間は不自然だと感じ、美しいと思いにくいというパターン

この問題は想像以上に難しい。たしかにルーミスやジャック・ハム、他の多くの参考書に人間の比率というものがある。男と女、成人男性と成人女性、未成年の男子と女子、幼稚園児の男児と女児、赤ん坊etcといったようにそれぞれの性別、それぞれの年齢、さらにはそれぞれの人種にさえ比率がそれぞれある。一つの比率さえ覚えればほかのすべての人間が描けるというものではないし、すべてが美しく見えるというわけではない。

それぞれの文脈、性別、年齢、人種にふさわしい比率というものが存在している。それらの比率はいわゆる「資料」としてストックしておくべきなのかもしれない。

・萌えには萌えの比率というものがある。例:目は大きく描いたほうが可愛く見える

もちろん美しいと思える比率は三次元の一般的な比率のみではない。三次元の比率をデフォルメした際に「萌えさせるような比率」というものがおそらく存在している。たとえばルーミスの比率で目を描いても、それは萌えの比率とは合致しない場合がある。可愛く見せるという文脈においては目を他の要素より大きくする、鼻をリアルに描きすぎない等のデフォルメが必要になる。そしてそのデフォルメにも特定の比率が存在し、そこで個性が表出するのだと思う。このデフォルメには三次元の比率のように実在する指標がないので一見すると正解がないように思われるが、「目を大きくると可愛く見える」、「丸みが人に可愛さを想起させる」といった一定の法則、比率は確実に存在しているように思える。しかし、この比率が生体的なものなのか、文化的なものなのかはよく吟味する必要がある。そしてこういった法則を多く発見することが「萌え絵」の描き方に通じるものだと思う。

形態

模倣

具体例

・好きな作家や写真の模写を行い基本を学ぶ

たとえば三次元なら三次元の比率があり、二次元の萌え絵なら二次元の萌え絵の比率がある。比率というよりそれぞれの良さがでるパターンが存在する。そうしたパターン・構造を理解するためにはまずは模倣して体感し、分析するというのは役立つ。

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