モチベーションを保つ方法を紹介
目標勾配理論
・目標勾配理論(もくひょうこうばいりろん):要求や動機は、その目標に近づけば近づくほど強くなる傾向がある。
コロンビア大学ビジネススクールの研究でコーヒーショップのスタンプカードを使った実験があったそうです。
パターンA | コーヒーを10杯飲むと1杯無料になる。 |
パターンB | コーヒーを12杯飲むと1杯無料になる。ただしスタンプは最初から2個押してある。 |
さて、どちらのほうがこのコーヒーショップでコーヒーを買うモチベを上げるだろうか?という話です。
正解はお察しの通り、パターンBです。パターンBのほうがはるかに多くのコーヒーが買われたそうです。
目標勾配理論は「その目標に近づけば近づくほど要求や動機(モチベーション)が強くなる傾向がある」ということです。パターンAとパターンBは1杯無料のために飲むコーヒーの数は同じ10杯です。しかし、先に2スタンプ押してあるということは、ゴールに向かってすでに2個分進んでいるという心理的効果を与えるのでしょう。
人間は「終わりが見えそうな物事についてはなかなかやめられない習性」をもっているそうです。たしかにパズルがひとつも埋められてないものよりも、あとひとつでパズルが完成といったもののほうがやりやすそうです。未完成のものを完成させようとする意欲は人間に備わっているんですね。
心理学者のクラーク・ハルが「出口に餌を置かれた迷路にネズミを入れると、出口に近づくにつれて足が早くなった」という実験を行ったそうです。人間とネズミを比較するのはアレなんですが、やはり同じ動物ですので似たような心理状態があるのですね。人間もたしかにゴールが見えていれば、そこへ駆けたくなります。
とまあ、単純に考えれば役立ちそうな理論ですが・・・芸術の世界における「出口」とはなにか?という問題は難問です。おそらく目的(ゴール)を小さく分けて、小さな目的を設定し、そこへ向かってまずは一歩踏み出してみるということが重要になるのだと思います。たとえば「厚塗りが上手くなりたい」という小さな目的を設けて、「厚塗りの本を買ってみる」というのもいいかもしれません。とりあえず目的を設定し、一歩踏み出してみるというのが重要だと思います。
あるいは目に見える形で成果を表にしてみるのも良いかもしれません。たとえばグーグルスプレッドシートなどをつかって、自分の目的に今日は10分の1近づいた、などと記録しておけばいいかもしれません。そうすることで残りの10分の9も埋めたくなるかもしれませんね。
「どれくらい遠いか」より「どれくらい近いか」を意識するというのはモチベのためには重要かもしれませんね。「10分の9も遠い」より「10分の1近づいた」という発想がモチベの維持には大事かもしれません。
感想元のスレまとめ
今回おすすめする参考書籍
図解 モチベーション大百科
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